
世界中の王室、皇室などから称賛を集めているロイヤル・アッシャー・ダイヤモンド。
その歴史は、1854年、オランダ・アムステルダムで始まります。
創設者アイザック・ジョセフ・アッシャーは、卓越した技術者としてダイヤモンド業界に広くその名を知られる存在でした。
その実績と信頼により、1907年に史上最大のダイヤモンド原石「カリナン」のカットを英国国王エドワードVII世より委ねられるという栄誉を得ます。
その高い技術と意志は息子たちに受け継がれ、1980年には、永年にわたる功績と信頼に対し、オランダのユリアナ女王陛下より“ロイヤル”の称号を授けられました。
ダイヤモンド業界において、世界でただひとつ許された称号。
その栄誉を賜ったのが、ロイヤル・アッシャー・ダイヤモンドなのです。
1905年、南アフリカのプレミア鉱山で3,106ct(カラット)という世界最大のダイヤモンド原石が発見されました。その鉱山会社会長、トーマス・カリナンの名をとって「カリナン」と呼ばれるようになったこの原石は、1907年に英国国王エドワードⅦ世に献上されました。「カリナン」発見以前の世界最大のダイヤモンド原石は「エクセシオー」(995ct)で、そのカットに成功し“世界一のカット職人”の名声を得ていたアッシャー兄弟に、エドワードⅦ世は「カリナン」のカットを依頼されたのです。
上:カリナン原石と、カットされた9つのダイヤモンドのレプリカ。中央左がカリナンⅡ世(クッションカット)次がカリナンⅠ世(ペアーシェイプ)
下:プレミア鉱山(現カリナン鉱山)のカリナン発見記念碑
史上最大3,106ctのダイヤモンド原石「カリナン」は、アッシャー兄弟の手によって9個の大きなダイヤモンドと、96個の小さなダイヤモンドにカットされました。その中で最大のカリナンⅠ世(530.20ct)は、「偉大なアフリカの星(The Great Star of Africa)」と呼ばれ、英国王室の王笏に、二番目に大きなカリナンⅡ世(317,40ct)は大英帝国王冠に飾られています。それらはいまでも英国議会の開会式や英国国王の載冠式に用いられ、燦然とした輝きを放っています。また式典以外の時にはロンドン塔の「ジョエルハウス」に展示されており、今も訪れる人たちをその輝きで魅了しています。
「カリナン」のカットから50年目にあたる1958年にアッシャー社を訪問された英国女王エリザベスⅡ世は、その日、カリナンⅢ世とⅣ世を飾った“グラニーズチップス”(おばあちゃまの小さなかけら)と呼ばれるブローチを着けておられました。1907年のバッキンガム宮殿でのエドワードⅦ世との謁見に出席していた兄弟のうち、ただ一人存命であったルイス・アッシャーと対面された女王陛下は、彼の目が殆どみえない事に気づかれ、ブローチを外して彼の手に優しく触れさせたといいます。「カリナン」を通して生まれた心温まるエピソードは、今も大切に語り継がれています。
左:エリザベスⅡ世とカリナンⅡ世(王冠)
右:エリザベスⅡ世とカリナンⅠ世(王笏)・カリナンⅡ世(王冠)
「ロイヤルの称号」授与認定書(1980年)
1980年、永年の功績と信頼に対してアッシャー社は、オランダのユリアナ女王より“ロイヤル”の称号を授けられました。オランダでは1業種に1社ずつ、その業界を代表し、永年にわたりオランダに貢献した会社に対し、この称号が授与されています。この栄誉を得た会社は他に、石油業界の雄ロイヤル・ダッチ・シェル社やオランダの翼KLMオランダ航空などがあります。アッシャー社は、ダイヤモンド業界の老舗として、オランダ王室から唯一、社名に“ロイヤル”を冠することが許された会社となりました。
ロイヤル・アッシャー社には、「ゴールデンブック」と呼ばれる来賓名簿が大切に保管されています。これはオランダを公式訪問する王室、皇室、各国首脳などがロイヤル・アッシャー社を訪れた際にご署名いただくもので、エリザベス女王や昭和天皇など世界のVIPの方々の署名が、連ねられています。「ゴールデンブック」はロイヤル・アッシャー社の歴史を物語る輝かしい記録でもあります。

「ロイヤル・アッシャー・カット」の原型は、後に「カリナン」をカットしたジョセフ・アッシャーによって1902年に開発されました。その後このカットは、「アッシャーカット」という名称で、現在に至るまで広く流通しています。
2000年、ロイヤル・アッシャー・ダイヤモンド社は、アッシャー家の名を冠したこのカットをさらなる輝きを追求し、「ロイヤル・アッシャー・カット」としてリメイクを致しました。新たに16面が加えられ、合計74面のファセットから導き出される強い輝きは、一世紀の歳月を経て再び世界中から賞賛されています。